WORKS
上演作品
▼「あ;今;いな;未ら;い」
update 2021.09.01
illustration:あけたらしろめ
架空畳 Reading Dub Session
「あ;今;いな;未ら;い」
LAYER1/ +LAYER2/ +LAYER3
2021年 8月14(土)、15(日)(+6月/ +7月/)
@吉祥寺シアター
動画視聴のみ:2500円
動画視聴+劇場観劇:3000円
→ FLYER
作・演出:小野寺邦彦
出演:岩松毅 /江花実里 /大浦孝明 /林大輔 /江花明里
/田尻祥子 /日野あかり /荒波タテオ /小島あやめ /月山和香 /大矢紗瑛 /丸尾聡
NEWS
08-14 : 当日パンフレット 公開
08-12 : チケット 更新 :当日精算受付の開始
08-06 : ものがたり 更新 : LAYER3演目公開
08-03 : 「予習」動画 更新 : #03_サン=テグジュペリ「夜間飛行」
07-21 : 「LAYER2」配信開始
07-13 : 「予習」動画 更新 : #02_プルースト「失われた時を求めて」
07-12 : 感染症対策 更新 : 緊急事態宣言への対応
07-06 : フライヤー 公開
06-28 : グッズ 更新 : 第1期販売受付開始
06-22 : 「予習」動画 更新 : #01_ゲーテ「ファウスト」
06-18 : 「LAYER1」配信開始
06-15 : 出演 更新 : プロフィール写真公開
コンセプト
2021年の架空畳は、全9話で構成された、オムニバス形式のSF短編集です。
しかも、リーディングです。
俳優が台本を持ち、台詞を読みながら演じます。
可能な限り感染症のリスクを減らし、かつ、クオリティをもった上演を行う為に。
そしてホンの少し先の、「いま;未来」も見通せない状況の中で、「不自由を表現する」為に選んだ上演形態です。
9本の短編をそれぞれLAYER1(2話)、LAYER2(2話)、LAYER3(5話)の3回に分けて配信・上演致します。
チケットは2種類、販売致します。
1種は、全9話をすべて、動画視聴にてご覧頂くパック。
そしてもう1種は、全9話の動画視聴に加えて、LAYER3の収録上演を、実際に劇場でご覧頂くパックです。
すべて動画のみにて視聴頂くお客様には、可能な限りリーズナブルな値段を設定致しました。
そして劇場にご来場頂く方には、感謝の意味を込めまして、渾身の特製フライヤー、フライヤーお持ち帰り用のトートバッグ、そしてフライヤーイラストの特製ステッカーをフロクとしてお付けいたします。
LAYER1とLAYER2には、架空畳でお馴染みの俳優が出演、そしてLAYER3にはオーディションから選出された俳優たちがそこに加わります。
戯曲と俳優と台詞と状況、それぞれのレイヤーを重ねて一つに表現される Dub Session!
どうぞ、ご期待下さい。
スケジュール
アクセス
チケット
販売終了
ものがたり
LAYER1
出演:岩松毅 /江花実里 /大浦孝明 /林大輔 /江花明里
・01「Dance/Distance」
一人暮らす私の部屋に、ある日、ワタシが送られてきた。
それは私のデータをスキャンした、私にそっくりのAIコミュニケーション・ギア。
私はワタシを操縦し、ワタシの目を通して、私を見た。やりたいことは…ただ一つだけ。
・02「エイリアス/エイリアン」
放課後の図書室。イタバシ区立高島平学園に通う井出アキラは、一冊の本が肉体と魂の二つに分けられ、陳列されることを知った。
月の夜。片方ずつしか開いてはいけない押し入れを観音開きに開けてしまったとき。
見てはいけないモノを見る。
LAYER2
出演:岩松毅 /江花実里 /大浦孝明 /林大輔 /江花明里
・03「冥界に下るオルフェ」
その星には、死刑制度がなかった。
幼児連続殺人の罪で投獄された男・カロは、一切の労働と娯楽を禁止された、無為なる230年の禁固刑を受ける。
時の凍り付いた独房に、一冊の本を持って現れた男は、自らを「物語の探偵」と名乗った。
・04「シ者のオゴり」
食糧難から滅亡の危機を迎えた人類。超科学文明を持つ異星人とのコンタクトに成功すると、生存の願いを込めて一路7800万光年先の宇宙を目指す。
マイナス196℃のコールドスリープに身を預けて…。
その夢が解凍されるとき、身も凍る真相が明らかになる。
LAYER3
出演:岩松毅 /江花実里 /大浦孝明 /林大輔 /江花明里 /田尻祥子 /日野あかり /荒波タテオ /小島あやめ /月山和香 /大矢紗瑛 /丸尾聡
・05「POST WAR BABYの帰還」
人類が21の世紀を跨ぐ直前。郵政民営化という呪いに囚われた郵便配達夫・ファビアンは、失われた宛名を探し求めて辿り着いた千葉県は成田市三里塚で、想像力が地上げされ、宙に舞う姿を目撃する。
・06「真夜中の太陽」
自分以外のすべての人間が眠ってしまった夜。正気と狂気の二進法が支配する浜辺で、自らがつけた足跡から「夜の太陽」を探す人々。それは解いてしまった宿題の、おぞましい末路の姿だった。
・07「接・続・さ・れ・た・女(ヒト)」
幼い頃、父が買って帰ったカブト虫。それはかけ合わされた手負いの英雄だった。夏が終わる前にひっくり返ったカブト虫。そして今、私も仰向けで、透明の飼育ケースの中。覗き込む顔は…。
・08「ダモクレスの天井」
かつてソビエト時代、あの天井を突き破り、幾つもの人工衛星が飛び立った。そしていまも、その衛星から受信する電波で私たちは目の前のヒトと待ち合わせる。一瞬の輝きの中に100年分、手を振る瞬間を閉じ込めて。
・09「い;ま;未;来」
その日、一人の男が大通りの真ん中で死んだ。だが、その男は誰にも見つからなかった。それは、今も…。世界の表と裏がひっくり返る、その狭間に横たわった男を殺した犯人
を我々は誘い出すことに成功した。だが…。
出演
ご挨拶
初めての緊急事態宣言が発令された、昨年2020年3月。卒業式が行えなかった小・中学生たちが、ネットゲーム「マインクラフト」や「どうぶつの森」のオンラインフィールドに同時にログインし、自身のアカウントアバターを使って、疑似的な式を自主的に行った、という記事を読んだとき、ついにSFの未来がやって来た、と感じました。
そういったアイディアそのものは、SFのごく初期からあった。それを絵空事ではなく実現できるテクノロジーと環境がついに揃った、ということです。オンラインネットワーク、AIとのコミュニケーション、ヴァーチャルリアリティ、暗号通貨、精神世界の探求、遺伝子医療、ヘイトクライム、疫病による死滅、そしてリモートワーキング。
かつて幼稚な「えそらごと」だと嗤われたそれらの想像力が、すべて目の前に現れた。
SFは、現実のシミュレーションだった。
すなわち
2020年こそ、21世紀元年だった。と同時に、自粛要請により無人となった新宿のゴールデン街、その荒漠たる通りを歩いたとき、かつて90年代の終わりにやって来なかった世紀末が、いま、訪れたのだとも思ったのです。
過去と未来が「同時に出現した」。それが、いま、私が感じている世界の実感です。
自室で暮らした昨年の一年間。私はずっと考えていました。本当はあるはずだった現在のこと。
「いま;ここ」ではない、無数の可能性の世界に平行して暮らしている自分のこと。現在の自分は【もし疫病が世界に蔓延したら】というSF的シミュレーションの中にいる、プログラムに過ぎないのではないか。
けれど今はこう思います。平行して存在する無数の可能性に想いを馳せる私のことを、別の世界の私もまた、思っているのだろう、と。それら無限に・平行に・存在するレイヤーを透過し、重ねた全体が、わたしなのだということ。それには、確信に近い実感があるのです。
そんなわけで、架空畳です。演劇はいつだって状況次第の創作ですから、困難な時代には困難な形で上演をしたい。それでリーディング、という形式を初めて採用しました。
俳優およびスタッフの接触機会を出来るだけ減らし、かつクオリティをもった公演を実現させるため、「俳優がセリフを覚える」という工程をカットします。
さらに劇団活動ではじめて、上演の収録映像をメインコンテンツに据えます。
それによって、おそらく演劇の・そして私たちの創作の、多くの大事なものが失われることでしょう。だとすれば、それを表現したい。不自由な時代の、不自由な表現を残しておきたいのです。正直、この企画を劇場に相談した昨年末は、
今年の8月に、こんな感染症対策を講じたリーディング公演などというものはすっかり「時期おくれ」になっている、と思っていました。それでもいい、と勧めた企画ですが
あにはからんや
世界はますます混沌です。一つのスジを持った、一つの結論を目指して進む芝居は、今は書けないと思います。それで、パラレルな9つのSF短編戯曲集、としました。短編といえばナイン・ストーリーズは絶対の決め事です。
そんなわけでクラシックスタイルでお届けします。
昨年、やることもなくなり、毎月何となく書いていた11本の短編戯曲(のようなもの)をベースに、架空畳ではお馴染の面々にオーディションで出逢った俳優を迎えて、ああだこうだと作ります。
映像視聴のみのチケットもありますのでね。
毎月少しずつ「配達」される短編をご賞味いただき、そして願わくば8月、劇場でお会いできますよう。吉祥寺で、そしてモニタの向こうで、心よりお待ち申し上げております。
もう一つの【疫病はなかった】世界に住んでいる私もまた、作品を書き、公演を行っているでしょう。
こちらの私には想像もつかないような困難を抱えて。
私はいつか、その作品を観たいと思っています。
架空畳
小野寺邦彦
スタッフ
音響:久郷清 / 照明:松田桂一 / 美術:金座 / 舞台監督:にしわきまさと / 衣装:小川優太 / デザイン:orange21 / 写真:松村事務所 / イラスト:あけたらしろめ / 制作:永井友梨、柴山花奈子 / 協力:文学座、サンミュージックプロダクション、オフィスTopica、(株)ワンダー、演劇ネットワーク@丸尾、革命アイドル暴走ちゃん
「予習」動画
当公演の参照元である古典・有名作品を、小野寺が「極私的に」解説する【予習】シリーズ(随時更新)。
グッズ販売
公演特製Tシャツの受注販売を行います。下記フォームよりお申込みください。
料金は前払いにて、お願い致します。
(第一期)
・ご注文受付期間:6月28日~7月25日
・発送予定日:8月5日
(第二期)
・ご注文受付期間:7月26日~8月30日
・発送予定日:9月10日
※送料は頂きません。
感染症対策
緊急事態宣言への対応
本公演は、緊急事態宣言下(7月12日 月曜日 から8月22日 日曜日 まで予定)での開催となります。
内閣官房より通達の催し物開催制限通達に鑑みまして
・21時までの終演
・定員の50%以内の集客
ともに満たしており、現時点で公演内容の変更はありませんが、今後の状況により配信公演のみとなる可能性があります。
不安定な情勢の中での開催となりますが、可能な限りの対策を講じて参ります。
ご理解、ご協力のほど、何卒お願い申し上げます。(2021年7月12日)
(主宰:小野寺より)
ご挨拶文にも書きました通り、この公演は【劇場公演が最も困難な事態でも公演を行うにはどのような形態を採るべきか】を想定し、それ自体をコンセプトに組み上げたものです。
ですので、企画段階においては「まさか」と思えるほど困難な状況を想定しました。
上演を行う2021年8月には、ここまで感染症対策を講じた講じた公演は【時期おくれ】になっている、それを狙ったのです。
けれどいま上演を1か月前に控えて、絵空事として描いた【最も困難な事態】がやって来てしまってもおかしくはない、そんなムードです。
【時期おくれ】を狙ったコンセプトは脆くも崩れてしまいました。
想像力は現実にまったく無力ですが、無力であればあるほど、それは力と価値を持つと思います。
これは決して、逆説ではありません。
いまと言う時代を、何卒、一緒にサバイブして頂けますと幸いです。
架空畳
小野寺邦彦
お客様へのお願い
・最前列のお客様の中で希望される方には、フェイスシールドをお渡し致しますので、上演中にご着用下さい。
・スタンド花の設置、出演者等への差し入れやプレゼント(花束やお手紙などを含む)のお預かりはご遠慮させていただきます。
・お手荷物やお召し物の一時預かりを中止いたします。お手荷物は少なめにしてご来場ください。
・当日券の販売は行いません。劇場での観劇をご希望の方は、事前に券種②『ALL映像視聴+劇場観劇チケット』をご購入ください。
・チケットを購入された方のご同行者さまは、受付で来場者カードにお名前、緊急連絡先のご記入をお願い致します。
・会場内では、観劇中を含めマスクのご着用をお願い致します。お持ちでない方はご用意がありますので、お声がけ下さい。
・当日、会場で検温をいたします。37.5℃以上の発熱のある方には代金を返金の上、ご観劇を見合わせて頂きます。
・受付では、前方のお客様と最低1メートルの間隔を空けてお並び頂きます。
・ご入場前に手指消毒をお願いします。
・会場でのご歓談はお控えください。
・終演後の出演者によるお見送り、面会は行いません。
劇場での対策
・劇場ロビー、座席、ドアノブ、手すり、楽屋、トイレ等の定期的な清拭消毒と最大限の換気を行う。
・ハンドソープ・ペーパータオル・消毒液の設置。
・キャスト・スタッフの手指消毒。
・スタッフのマスク・手袋等の着用。
・座席同士の間隔を設け、常設時の半分の席数とする。
ご不便、ご迷惑をお掛け致しますが、ご理解賜りますようお願い申し上げます。
江花実里