WORKS
上演作品
「インテグラルの踵は錆びない-13人姉妹のモスクワ‐」
ヒトはいつから人間か?
雨の夜。
私は、モスクワを目指す13人の姉妹と出会った。
だが彼女たちは、出国を許されない。
なぜなら、ワンダース+ワンの姉妹たちは、
それぞれ身体の一部を欠き、それを電子機械で補っていたのだ。
現在、彼女たちの身分は「人」ではなく「機械」に分類される。
機械に許されるのは、出国ではなく出荷だが、その順番は来世紀まで埋まっている。
私は13人姉妹の出国を叶えるため、彼女たちを手術したラボを訪れた。
だが執刀医のドクターは既に亡く、私を出迎えたのは、忘れ形見の一人娘だった。
彼女は私に言った。
生前、父の行った悪行により、私には呪いがかかっているのです。
呪い?私は聞いた。それはどんな?
性欲です。私は物凄く性欲が強いのです。これは性欲というより、暴力です。
私は二つの依頼を一度に請け負うことになった。
13人姉妹をモスクワへ出国させること。
執刀医の娘に掛かった呪いを解き、その性欲を常人並に戻すこと。
私は、カルバート・ブコウスキ。
頼まれごとを引き受ける、幻覚症状持ちの詩人である。



