天使も踏むを恐れるエチカ

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上演作品
▼佐藤辰海演劇祭
/ かながわ短編演劇アワード2020 参加作品
天使も踏むを恐れるエチカ

上演記録 /▼告知ページ稽古メモ

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MEMO♯067【天使も踏むを恐れるエチカ09】
2020年02月18日

●えー、というわけでして。 シレっと再開しました、稽古メモです。 来る3月20日~22日にKAAT神奈川芸術劇場にて行われます、短編演劇アワードに架空畳、選出して頂きました。 上演時間30分、ということで、年末、王子にてお披露目しました「天使も踏むを恐れるエチカ」を早くも再び、上演致します。 KAATでの短編演劇祭への参加は3年連続となりました。 前身の「神奈川かもめ短編演劇祭」は劇団メンバーの江花と私の二人芝居、昨年は戯曲コンペにて最優秀賞を頂きました自作の戯曲提供でして、 上演は劇団「柿喰う客」によるものでした。 3年目にして、初めて小野寺が作・演出、出演は架空畳メンバーというフツーの上演形態です。 フツーに傑作を作ろうと思います。 いつも口だけはデカイのです。 ハハハ。

●で、その稽古が昨日からはじまりました。 年末の上演以来、2か月経ってますので、まず立ち位置やら台詞やら全般的にチェックしました。 戯曲も演出も、KAATの舞台用に細かく、手直ししていきます。 劇場自体が10倍くらい大きいですからね。 大きいからいい!ということでなく。 芝居の伝わるムードが変わりますから。 より、その劇場に合ったスタイルで作り直したいと思います。 劇場に似合う芝居が、いい芝居だと、考えていますので。 まーぜんぜん、劇場に合ってない作品も それはそれで血迷ってて面白いんですけどね。 血迷い歓迎です。 結果的には、血迷うかもしれませんけど。 どうなんでしょうか。 一度作った舞台ですが。 架空畳の俳優たちと、壊して作り直して、メタメタと遊びます。 作って終わり、じゃなくて、作ってからまた始まる、こういう機会があって嬉しいです。 ぜひ横浜までおいで下さいませ~。

●写真は円谷プロのおひざ元で、デフレ飲みを実施する淑女たちです。 では、また。
(主筆)


MEMO♯068【天使も踏むを恐れるエチカ10】
2020年02月24日

●稽古しております。 先日は、澤岡さんがお休みでしたが、残ったメンツでワシワシと。 劇場が大きい、舞台面が広い、ということの意味を考えます。 戯曲が、俳優が、要求する「ちょうどよさ」ってなかなか難しいものですね。 劇場の予定を取るのは苛烈で、 1年以上も前から予約を入れないといけないのです。 なので、概ね、劇場が決まってから、戯曲を書きます。 上演する劇場を想定しながら書くわけですので、 その芝居のスケールも、自然劇場にあったものになります。 今回のように、昨年、王子小劇場用に作った芝居を KAATのように大きな劇場に移して上演するとなると もともとの「ちょうどよさ」に気付きます。 さて、これをどうするか。 ガランとするままに任せるのか。 無理矢理スケールを拡大するのか。 無理矢理もいいですけどね。 芝居って、もともと無茶やるもんですから。 「ちょうどよさ」に安穏としてる場合じゃないのかもしれません。

●昨日は劇場の見学に行きました。 誰も都合付かなかったんで、架空畳からは私一人だったんですけど。 モノローグ演劇祭の審査でご一緒した、くによしさんと再会したりもしました。 1年ぶりのKAATは、想い出よりもなんだか広々としていて よそ者だなーと思ったんですけど。 楽屋口に入った瞬間に、登録していた劇場のWi-Fiに、ピロンと接続されて 「お、お前…待ってたのか…」 とミョーに感動してしまいました。 よそ者とか言ってスマン。 舞台面をウロチョロして、舞台監督さんに無茶をいろいろ言って、帰りました。

●今日も夕方から稽古です。 今日は全員揃う、予定。 通し稽古もやるでしょう。 なんだかんだ、半年近くもエチカに付き合ってきてますが、なかなか退屈しないもんです。 まだ退屈まで、自分がこの芝居をしゃぶりつくしてないんだなー。 退屈を目指して、まだまだしゃぶっていきます。 チケット代1000円で、いっぱいお芝居観れますのでね。 どうぞヨロシク。
(主筆)


MEMO♯069【天使も踏むを恐れるエチカ11】
2020年2月26日

●前回のメモで、劇場がよそよそしい、と書きましたら。 友人から「別の劇団が使ってる期間だからだよ」と言われました。 うーむ、恋人が自分以外の異性と合ってるとこを観てしまった感じか。 その化粧、俺の前とは違うじゃないか!みたいな。 嫌ね。 独占欲、ダメ。嫉妬は何も生まない。 うーむ、でも、やっぱ、劇場には欲情して正解。 公演期間中だけでいいから、やっぱ自分だけのものにしたいぜ、劇場。 ひーひー言わせてやりたい。 まあ、演劇祭なんで、共用なんですけど。 でも、俺だけにこっそり、いい顔してね。 頼むぜ、KAAT。

●つまるところ八方美人が、いい劇場の条件です。

●稽古してきました。早い時間に全員集合していい感じ。 澤岡さんのシーンと、群舞的なアンサンブルシーンを重点的に当たりました。 なんというか、群舞って芝居始めたばっかりのときはやたらやりたくて 無意味にマスゲーム的な動きとか、踊れないのにダンスとか やってたんですよね。 でも、評判が良くなくて。 できないことはやらない方がいい!という意見に屈して、やめてしまいました。 でもねー。 やっとけば良かったと今、思います。 アンサンブルシーンなくても、たぶん、そんなに評判変わらなかった。 割と露骨に難解ぽい作風だったのもあって、観た方で反感もった人も 「ここがこうだからダメ!」っていう分かりやすい指摘が難しかった分、 技術的に未熟なシーンは批判し易かったんじゃないかな~、と。 問題は、「批判したくなる感じ」にあったわけで、攻撃し易い入り口をつぶしても無意味だった。 出来てないものは、出来てないなりに、批判を受けながら、出来てない姿を見せ続けていれば 今頃は、結構、マシにアンサンブル出来るようになってたんじゃなかろうか。 何故なら、作劇や演出が、そうだからです。 架空畳の芝居、13年くらいやってるんですけども。 比較的ほめて頂けるようになったのは、ここ4、5年くらいです。 それまでは、本当に、ポカンとされっぱなしだった。 ポカンとされつつ、辞めなかった、それだけだと思います。 で、まあ、時は巻き戻せないので。 今回は、今まで手を付けてこなかったアプローチをかなり腰を据えてやります。 劇団だから出来ることを、苦しみつつ、楽しみつつ、チャンとやります。 チャンとやるの、苦手な私が言うんですから、大したもんです。 ホントですよ。

●劇場見学いった内容をフィードバックしつつ、稽古場をバミったんですけど。 メジャーを使って数字を計りながら位置を取っていっても、どーも合わない。 舞台監督いないんで。 自分でやるんですけど、苦手なんですよね。 で、ええい、面倒だ、と歩測と勘でバシバシ、マークしていったら、ぴったり合いました。 うーむ、アナログ野郎、よくない。 でも自分の歩幅に対する信頼感が増しました。 ありがとう、歩幅。

●今、巷を騒がせている新型肺炎、ちょっと演劇祭にどう影響でるのやら、 という問題もありますので、今、主催者側に対応など問い合わせております。 なるべく平穏に、しかし責任もってやりますのでね。 ダメなときはダメで、なんか、どっかで披露したいとこです。 さしあたりは手洗いうがい魔人となって、もりもり清潔になってゆく日々です。 では、また。
(主筆)