Paperback Showcase Vol.02【SideA/SideB】
Side A
「ウリコヒメ」
口八丁と手八丁を駆使して身ぐるみと春を剥ぐゼゲンのアマノジャクが出逢ったのは、セルフ生皮剥ぎで自ら春を売る、売り子の姫。
幾重にも着ぶくれしたその肌全てを、見事アマノジャクはサブスク期間内に剥ぎ切ることができるでしょうか?
「真夜中の太陽」
自分以外のすべての人間が眠ってしまった夜。正気と狂気の二進法が支配する浜辺で、自らがつけた足跡から「夜の太陽」を探す人々。それは解いてしまった宿題の、おぞましい末路の姿だった。
Side B
「葵の上 Wdistortion」
三尊をお待ち申し上げます中秋に、数日も降り続いた野暮な雨雲が退いて、見通しの効く、満月の夜だった。燃え盛る炎から遠く引き離された真っ暗闇から私を引っ張り上げたのは、一人の男の言葉だった。「リラックスして―」。
蚤の帝國
「運び屋」と呼ばれる仕事がある。モノを、人を、薬を、情報を運ぶ。その男は…体一つで国を持ち運ぶ男だった。だが一つだけ、問題があった。持ち運んだ「それ」をどうやって依頼主に受け渡すのか?その方法は…。
